通信制高校の勉強時間と勉強レベル 公立は難しいってほんと?
2016/03/10
通信制高校に通うと、どの程度の難易度の勉強をどのくらいの時間する必要があるのか。
入学前にとっても気になるポイントですよね。
入学してから「こんなはずじゃなかった…」と思いたくはありません。
このページでは、公立と私立の勉強内容の違い、そして私が普段実際にどんな勉強をしているかを具体的にご紹介します。
大学受験については触れませんので、興味がある方はこちらの個別ページをご覧ください。
公立と私立の勉強内容の違い
公立でも私立でも、通信制高校を卒業するために必要なものは変わりません。
必要なのは次に挙げる3種類の勉強です。
登校時の授業
日頃の学習 レポート
試験勉強
それぞれの公立と私立における違いを見ていきましょう。
授業の違い
登校日数の違いについては通信制高校の登校日数と学費の違い 公立と私立はどう違う?を見て頂ければわかるのですが、公立なら週一程度、私立なら年5日~週5日まで様々、という具合になっています。
授業の内容の違いについてですが、申し訳ありませんが私は公立の授業について詳しく述べることはできません。
単純に考えれば、全日制高校の5分の1の時間でカリキュラムを進めることになり、要点だけを抑えた内容になるはずです。
私立の授業についてはよく知っています。
学校によって違いはありますが、基本的にレポートで学習した内容の復習をするだけです。
ほとんどの私立通信制は登校がとても少ないので、レポートがメインで授業がサブという学習形態になります。
たまにある授業ではレポートで学習した内容をなぞるだけであり、先生が教科書の内容を喋って終わりという形がほとんどです。
ノートをとったり生徒に指名をしたりすることもほぼなく、授業はおまけ的な存在になります。
レポートの違い
そもそもレポートとは何かといいますと、選択形式や記述形式の問題が並んだ課題のことです。
提出形式は郵送が一般的ですが、最近ではインターネットを活用して提出することができる学校も増えてきています。
インターネットを活用したレポート提出形式は、一部の私立通信制高校でのみ実施されており、私が通うNHK学園にもそのようなシステムが用意されています。(私も日頃からインターネットを通してレポートをこなしています。)
レポートの数や難易度は学校によって異なりますが、公立だけを見れば大きな違いはありません。
公立は週1ペースで授業があり、受けた授業の分レポートを提出することになります。
5時間の授業を受けたとすれば、その週のうちに5つのレポートを提出しなければならないわけです。
私立の通信制では本当に学校によってシステムが違うので一概には言えないのですが、下でNHK学園のシステムを詳しく紹介していますので、参考になさってください。
試験の違い
試験のシステムについては公立も私立も変わりません。
中間試験、期末試験と年に2回の試験があるお馴染みのシステムです。
試験問題の難易度もそう大きく変わることはないでしょう。
ただ、一つ違いがあるとすれば、それは「サポート」の差です。
公立の通信制は試験勉強を生徒に完全に任せますが、私立は試験対策のサポートが用意されています。
具体的には、試験とほとんど同じような対策プリントが配布されるといったサポートです。
こちらのページで、試験勉強から実際に受けるまでの体験談を掲載しています。
私立通信制高校における勉強の実態
私立の通信制高校では実際にどの程度の勉強をする必要があるのか、勉強のレベルや難易度はどの程度なのか、私が通うNHK学園を例に具体的な内容を紹介します。
現役生の平凡な1日のスケジュール
このグラフは私が過ごす平均的な一日のスケジュールです。
登校は年に5日ほどしかないので、平凡な一日のスケジュールに組み込んでいません。
一応1時間の勉強の項目を入れてはいますが、実際に毎日勉強するわけではないです。
3日、4日に一度30分以上勉強すれば、通信制高校では充分ノルマをこなせます。
また、試験の前にはもう少し勉強します。
レポートの難易度・内容
学習の中心となるレポートですが、私はあまり難しくないと感じています。
単純な問題の難易度という意味でもそうですが、ノルマがきつくないことも難しくない理由です。
私だけでなく、取り組んでいる多くの生徒は簡単だと感じているでしょう。
NHK学園では、履修する科目によってレポートの数が変わります。
1年を通してそのレポートをこなすわけですが、1科目につき月1本以下の量であり、ノルマを決してきつくありません。
上のグラフでも示した通り、1日30分も勉強をすれば充分の量です。
私は今年度8教科、19単位分履修しており、1年で45本のリポート提出ノルマがありました。
既に40本以上のレポートを提出していますが、全く負担に感じていません。
解き終わったレポートは郵送して提出することもできますが、インターネットを活用すると便利です。
生徒用の特設サイトにログインし、リポート学習の画面で問題を解いていくことができるようになっています。
リポートごとの提出期限なども確認でき、普段の学習の全てをパソコンでこなすことが可能です。
郵送して提出するかインターネットを活用して提出するかは入学時に選択するので、両方を使い分けたりすることはできません。
こちらが実際にレポートを学習するための画面です。
A~Eの評価が付いている項目は、提出して添削されたものです。
この画面から日付をクリックすると、そのレポートの詳細画面に飛びます。
こちらから「課題」をクリックして学習を始め、終わったら右下の添削依頼をすれば良いのです。
学習中の画面は著作権の関係上お見せできませんが、そのおおよその概要をお伝えします。
例えば、こんな問題が並びます。
⑴19世紀、蓄音機や白熱電球などを発明し、「発明王」と呼ばれた人物の名を答えよ。(答え エジソン
⑵20世紀、ミッキーマウスなど架空の動物をキャラクターにした作品で人気を呼び、大衆文化を担った人物は誰か答えよ。 (答え ウォルト=ディズニー
もちろんレポート内に答えが書いてあるわけではありません。
どこから正解を探すのかというと、当然教科書です。
このように、課題の範囲ややり方が最初に記述されています。
また、問題を解くとその場で正解か不正解かだけ確認することはでき、不正解ならもう一度解き直すことが可能です。
つまり、全問正解にしてレポートを提出することも充分可能なシステムになっています。(何度解き直しても評価が下がることはありません。)
上の問題のように1ページ2問ほどのこともありますが、小問が8問ほど並ぶこともあります。
1つのレポートには、そのようなページが15ページ程度のボリュームです。
学習にかかる時間は人によるとは思いますが、おおよそ30分程度でしょうか。