高校中退後に通信制高校へ入るべき?卒業するメリットと難易度
「今更通信制高校を卒業しても中卒と大して変わらない…」
「何年もかけて卒業するほど通信制高校にメリットはあるの?」
「卒業すれば少しでも就職に有利になる?」
「学費が高くてバイトをしながらでも通えないんじゃない?」
「高卒資格は欲しいけど私ではどうせ勉強についていけない」
高校を中退された方は、通信制高校に対して様々な不安と疑問を抱えているものかと思います。
卒業するために必要な勉強面と学習面の負担、そして卒業することで得られるメリットをまとめましたので、ご自身にとって通信制高校は入る価値があるものなのかご確認なさってください。
目次
通信制高校を卒業するメリット
メリット① 就職に役立つ
「大卒で就職できていない人もいるのに今更高卒資格だけ取っても…」
そんな意見もありますが、私はこの意見に同意しかねます。
確かに一流企業への就職は大学を出ないと難しいかもしれませんが、一般的な職場への就職に高卒資格は必要不可欠なものです。
まず、「高卒以上」という条件が明示されている求人はとても多く、面接や試験を受けに行くために必要になります。
中卒のまま就職を考えると、募集している求人を探すことだけでも一苦労です。
次に、仕事の中で必要となる免許の取得にも高卒資格が求められる場合が考えられます。
免許取得の試験を受けるための規定に、「高卒から○年以上経過」という条件が明記されているのです。
特に土木関係などの仕事は免許を取ることを頻繁に求められるので、高卒資格は必須とも言えるでしょう。
通信制高校における就職の現状に関しては、通信制高校の就職事情 面接で不利にならないの?をご覧ください。
メリット② 大学・専門学校への道が広がる
現時点では進学する気がなくても、数年後に突然行きたくなるかもしれません。
いつでも大学・専門学校へ行くことができるというのは、自分にとって当然プラスの要素です。
メリット③ ある程度の世間体が確保できる
社会で生きていくためには、どうしても人との繋がりがどこかしらで発生します。
自分では何とも思っていなくても、中卒に対する世間の目は厳しいものです。
中卒のレッテルを貼られて生きづらい人生を送るより、形だけでも高校を卒業して世間体を確保する方が無難だと言えるでしょう。
また、親御さんにも「高校だけは出てほしい!」という意見を持つ方は多いはずです。
親御さんを安心させるためだけにでも高校を卒業する価値はある、と私は思います。
通信制高校のスタイルと学費
私立と公立の違い
通信制高校は、他の定時制や全日制に比べて必要な登校日数が少ないことが特徴です。
公立の通信制では週1日で固定、私立なら最も少ないコースで年5日ほどまで登校日数を減らすことができます。
私立の学費は公立の何倍も高くなりますが、その分卒業は容易です。
公立の卒業率が50%程度なのに対し、私立は90%にも上ります。
おおよその目安として1年の学費で3万円と20万円ほどの差がありますが、私立でもアルバイトだけで通えないというわけではありません。
金銭的な余裕があるなら、私個人としては私立通信制への入学をおすすめします。
勉強と人間関係
登校が少ないことから、必然的に人間関係は希薄になります。
他人との関わりは基本的になく、いじめなどがあることは考えられません。
また、30代、40代の方は「教室内が若者だらけで自分だけ浮いたりしないかな…」なんて考えるかもしれませんが、10代の生徒が全体の半分ほどの割合しかいないので、年配の方も全く浮きません。
勉強に関しては、入学前に心配するほどのことでもありません。
登校日数が少ない関係上、学習は自宅での「レポート」中心になりますが、公立の学校でも1日1時間勉強すれば充分の量です。
私立ならさらに少なくて済みます。
重要な要点だけを抑えた学習になりますので、難易度も高くありません。
それは試験においても同様です。