ぶっちゃけ!通信制高校

入学前に知っておきたい「NHK学園高等学校」の内部事情

   

NHK学園高等学校とは?

2016-01-23 10.08.41

まず「NHK学園」とはどのような学校なのか、ざっくりとご紹介させていただきます。

NHK学園は単位制の広域通信制高校であり、全国各地から入学することが可能です。

実は日本で最初に設立された広域通信制高校であるらしく、運営50年以上の長い歴史を誇っています。

現在の生徒数も4000人を超え、通信制高校としての権威はかなりのものです。

 

公立の通信制高校は週1日の登校が原則ですが、NHK学園は私立通信制高校ですのでその原則には則っていません。

年8日程度の登校で進学・卒業することができる「ネット学習コース」が存在し、日々の学習をネットで行うことができるこのコースはNHK学園の最大の特徴だと言えます。

2015年から週3日登校する「登校コース」が設立されましたが、多くの生徒は「ネット学習コース」を選択しているようです。

登校のコースと学費に関する詳しい情報はこちらからご覧ください。

通信制高校の登校日数と学費 公立と私立はどう違う?

 

また、たまに誤解される方がいるのですが、通信制高校を卒業すれば全日制高校の卒業と同じ「高校卒業資格」を問題無く得ることができます。

それは当然NHK学園の卒業にも言えることであり、「高卒資格」の価値は全日制高校のものと全く変わりません

 

 

私は2015年7月頃、このNHK学園高等学校へ転入しました。

この記事を執筆している現在は2016年3月ですから、転入してからもう8か月が過ぎています。

日々の学習を重ね、最初は分からなかったNHK学園の内部事情にも大分詳しくなってきましたので、私が「入学前に知っておきたかった」と感じたことをご紹介しようと思います。

日々の学習、登校、人間関係についてなど公式ホームページには書かれていない情報をご紹介します。

 

NHK学園の日々の学習について

NHK学園 日々の学習

「ネット学習コース」の生徒は、「放送視聴」と「レポート」を日々こなすことで進学・卒業に必要な「単位」の修得を目指します。

「放送視聴」とはラジオやテレビで放送される「NHK高校講座」を視聴することを指し、これは登校を少なくする代わりに設けられている生徒の義務です。

1教科につき週1回の放送が基本ですが、放送が無い科目も存在します。

生放送を見逃してもネット上で「オンデマンド放送」を見れば問題なく、そこまで負担になるようなものではありません

 

「レポート」はNHK学園生の学習の軸となるものです。

「放送視聴」によって学習した範囲の問題が出され、それに回答して提出します。

「レポート」は郵送することで提出しても良いですが、ネット上だけでこなすことも可能です。

特設サイトへログインすると、レポートの問題に取り組んだり提出状況を確認したりすることができます。

「レポート」は一つ一つ提出の締め切りが決まっており、それを守ることは進学するためにとても重要です。

 

放送視聴と同じように、レポートもそこまで大変なものではありません。

レポートは月に4~7通ほどがノルマです。

個人差はありますが一つ30分ほどで終わる量であり、レポートに要する時間は月2,3時間ほどになります。

内容も比較的容易です。

レポートの初めに教科書のページが指定されており、そこを見れば問題の答えが全てわかるようになっています。

また、ネットレポートの場合はその場で答え合わせをすることができ、間違えてしまった問題は解き直すことが可能です。

何度解き直しても評価が変わることはなく、全てのレポートを全問正解で提出することも難しくありません。

通信制高校の勉強時間と勉強レベル 公立は難しいってほんと?でレポートの問題やシステムについてさらに詳しく紹介しています。

 

NHK学園の登校について

NHK学園の登校

上でも述べたように週3日通学する「登校コース」もありますが、ここではスタンダードな「ネット学習コース」に所属する生徒の登校についてご紹介します。

登校(スクーリング)は年に数回しかありません。

必須となるのは最低限の授業を受けるための登校と、試験を受けるための登校です。

授業には4日、試験にも合わせて4日ほどかかります。

合わせて、年に8日の登校は必須です。

 

授業を受けるために年4日の登校が必要ですが、これはまとめて10月に行われます。

「集中スクーリング」と呼ばれており、登校は4日連続です。

私は東京本校へ登校しましたが、全国各地に用意されている「連携校」へ登校することもできます。

 

人付き合いが苦手な私のような生徒には憂鬱なイベントですが、こればっかりは休むわけにもいきません。

私は10月に渋々登校したのですが、その時「思っていたより楽だな」と感じました。

人付き合いが必要とされるような授業はほぼないですし、授業中に挙手したり指名されたりという機会は皆無です。

教室内は終始シーンとしており、知り合いがいなくても居心地の悪さは感じません

授業の内容も、既にレポートで学習した範囲を先生が解説するだけというものでした。

同じ教科の授業は1回しかありませんし、「1年に1度の授業ではどうしようもない」というのが先生方の本音でしょう。

通信制高校の集中スクーリング体験談

 

試験のためにも年4日、登校する必要があります。

中間試験と期末試験の2回に分かれており、それぞれ2日ずつです。

試験に関しては「対策プリント」さえこなしておけば問題ありません。

中間試験より期末試験の方がやや難易度が高いですが、「対策プリント」をよく勉強すれば中間試験で90点、期末試験で80点はとれます。

通信制高校(NHK学園)の中間試験体験談

 

NHK学園からの進学について

近年、通信制高校全体で大学進学の動きが強まっています。

いわゆる一流大学に進学する生徒も年々増加しており、NHK学園の進学実績は通信制高校の中でかなり良い位置にいるようです。

 

NHK学園の進学実績(2015年)

NHK学園の進学実績

 

進学実績を見て頂ければわかる通り、大学進学は決して不可能ではありませんが、独学では難しいと私は感じています。

日々の学習や少ない授業はあくまで卒業するためのものであり、大学へ進学するための勉強はNHK学園ではできません。

大学に合格した生徒のほとんどが塾やサポート校に入っており、プロの指導を受けています。

通信制高校における大学進学の現状 推薦入試への影響は?

 

また、大学ではなく専門学校へ進学する生徒もかなり多いです。

美容・調理・保育・IT・看護など様々な専門学校への進学実績があります。

どうやら、自分の将来を決めかねて教師に相談すると専門学校への進学を勧められることが多いようです。

勉学よりも優先して仕事に直結する知識を身に着けたいという生徒は多いはずですから、相性が良い進学先だと言えるのでしょう。

 

NHK学園での人間関係について

いじめはないけど…

通信制高校には不良が多い、いじめが多いなどの噂を聞くことがありますが、NHK学園においてそのようなことはありません。

そもそも、万が一不良がいても接する機会がないので何も起こらないのです。

NHK学園は落ち着いた高校生活を送る分には申し分ない環境だと言えます。

しかし、それはまた逆も言えるということです。

人と接する機会が極端に少ないことで、友達を作ることは簡単ではありません

自分からは何も行動せず、進学するために必要なことだけをこなしていれば、一人の友人もできないまま卒業することになるでしょう。

 

NHK学園で友達を作るためには、自主的な行動が必要です。

本気で友達を作ろうと思ったら、文化祭や遠足などの自由参加のイベントに参加するのが賢いと思います。

自由参加のイベントには同じように友達を作る目的で参加している方が多いでしょうから、比較的容易に友達をゲットできるはずです。

また、部活動に参加するのも一つの手です。

私は部活動に入ったことはないので詳しいことはわかりませんが、少し覗いてみたところ、和気あいあいとした雰囲気で楽しそうに活動していました。

友達はできるの?通信制高校の人間関係と部活について

 

NHK学園に1年通ってみての感想

私はNHK学園に入学する前は全日制高校へ通っていたので、転入してからはあまりの違いに驚きっぱなしでした。

毎日通学する必要がなく、満員電車に潰される必要もなく、固い机に何時間も座っている必要もなくなったのですから、驚くのも当然です。

正直、入学前には「ダラダラした生活を送ってしまうんじゃないか…」という不安を覚えていましたが、その心配は杞憂に終わりました。

全日制高校へ通っていた頃は親や教師の言うことだけを聞いて過ごしていましたが、それが変わったのです。

時間ができて教師や親から何も言われなくなったことで、自分で考えて自分の責任で行動する癖がつきました。

昔は夜更かしを繰り返し、朝起きるのがとてもつらかったものですが、今は自分で生活リズムをコントロールし、規則正しい生活を苦も無く送ることができています。

 

確かに、NHK学園の学習のレベルは決して高いとは言えず、人間関係は最低限まで避けることができますが、その教育理念は「怠惰」とはほど遠いものです。

NHK学園に限らず通信制高校の教育理念は「自立」の一言に尽き、そして子供にとってそれが最も大切なものなのだと私は感じています。

ちなみに、今私はWebサイトの制作に全力を注いでおり、朝から晩まで作業する日々を送っています。

もちろん、これは誰かに言われてやっていることではありません。

教育の最終目標である「自立」を支援してくれるNHK学園に転入したことを、私はとても良い選択だったと感じています。

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